おめでとう!!岩手県出身の新人歌手・福田こうへい さん見事NHK紅白歌合戦に出場

 金ケ崎人会の伊藤優子さんは、私の中学校の同級生です。彼女のお誘いを受けて、今年の8月に、福田こうへいさんのライブに行く機会にめぐまれました。以前から福田さんの歌が好きで、CDを買って聞いていました。間近に拝見できるのが楽しみで、当日は家内と二人で、代々木上原のライブハウスに出かけて行きました。間近に福田さんを拝見しながら、聴いた歌に感激したのはもとよりですが、そのとき、忘れられないことが二つありました。一つは、福田さんが3歳の時歌ったという「帰ってこいよ」の録音テープを聞いたことです。3歳とは思えないほどの上手な歌声に、天才歌手の片鱗を見た思いでした。家族がテープを大事に持っていたことに、家族の愛情や期待を一身に受けて育てられたこと、と同時に、その期待に応えようと一生懸命歌っている「こうへい少年」が目に浮かんできました。もう一つは、福田さんが目を潤ませながら話してくれたお祖父さんのことでした。「昨日、爺様から電話が来て、俺に黙って、大事に育てた牛6頭を売ってしまった…。」とのこと。爺様1人では育てられず、やむなく手放したのでしょう。爺様はどんなにつらかったか、またそれを聞いた福田さんの心境を思うと、もらい泣きしてしまいました。小さい時から、爺様の「南部牛追い唄」を、子守唄がわりに聞き、牛の匂いを嗅ぎながら育てられたのではないか思いました。お祖父さんは初めはメジャーデビューに反対していたという。しかし福田こうへいさんの頑張りに、「もう大丈夫、歌手として、ガンバレ!」という思いが、この決断を後押ししたのではないでしょうか。

 ライブハウスに行ってからは、歌謡番組により注目するようになり、福田さんが出るとわかると、テレビの前で楽しみにするようになりました。NHK紅白歌合戦に出場することを知った時には、自分のことのように喜びました。

 12月8日、金ケ崎人会の定例役員会がありました。その場で、福田こうへいさんを応援している伊藤優子さんから、「みなさんのおかげで、福田こうへいさんが紅白歌合戦に出場することになりました!」と報告があったときには、役員全員から「おめでとう!!」の拍手が沸き起こりました。

 また12月11日東京の湯島で、岩手県中部地区、胆江地区合同の忘年会がありました。在京金ケ崎人会にカラオケのリクエストがあったとき、私は迷うことなく「南部蝉しぐれ」を歌いました。イントロが流れますと、いままで雑談していたメンバーが、話を中断して、こちらに注目してくれました。歌い終えますと「いい唄だな」などと大きい拍手をいただきました。みんな、自分の人生と重ねながら聞いていたようです。福田こうへいさんは、新人ですが、ここまで来るのに、幾度かの試練を乗り越えてきたはずです。「南部蝉しぐれ」は、地中の中にいて、もがきながら、いつか地表に出て花咲かせて見せるという男の人生歌であります。

 この度の紅白出場は、スタートであってゴールではありません。これからのご活躍を心からご期待申し上げます。お体に気をつけて、私たち岩手の同胞に、いや全国の農家の皆さんに、また世界の人々に素晴らしい歌声を届けてください。応援しています。

                在京金ケ崎人会 福田こうへい 応援団 より、